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TO FANS

2024年 年賀

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2022年 年賀

2022年 年賀

2021年 年賀

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
劇場で皆さんに会えるはずという基本が揺るがされた一年でした。揺るがないのは作品作りです。それが分かった年でもありました。てなわけで今年もやることは同じです。
そして作った人物たちは発表できる日をうずうず夢見てます。あ、これも同じですネ。
それでも今年はやはり、劇場でお会いしましょう、と言いたいです!

2021年 年賀

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近鉄アート館公演


     2018年3/29?4/1大阪
     近鉄アート館公演で
     玉手箱開けます。

オペラ日記

                     ーその1ー
 初オペラ出演のために視察、ということで蝶々夫人を観劇。
マイりました。もう号泣とはこのこと。この年でも感受性はまだ生きていた!いやあ、蝶々さんのすごいこと。圧倒的な歌声。歌詞が横の字幕に出てくるんだけど、その意味、歌声との落差に驚いたのは一度じゃ二度ではありません。もう最初からです。ピンカートンとの美しい二重唱。
さぞやロマンチックな歌詞だろうと思いきやその意味は、ピンカートンは初夜を前に結構エロチックな気分。一方蝶々さんは亭主のために教会に行き、仏を捨てたとまさに非国民状態だがそれでも構わないと訴える。

互いの熱い気持ちは全て歌声に込めらる。余計な心情表現芝居は一切無し!そんな二人を地の底からのオーケストラが支えてる。ああオペラとはこういうことか!と。なんか非常に構造的なのです。そんな構造に全ての人たちが参加する、巨大ライブ。まさにライブなんです。今この時、この今に、舞台も観客も同時に劇場を創っています!
じゃあ構造的ライブだ、なんて言葉でまとめちゃうと実にツマラナイ。だから言わないです(笑)。
いやはや!どーなることやら!不安になるほどの知識も経験もありません今は。
これが変わっていくんでしょうね。また心持ちに変化がありましたらご報告します!
あ、これを読まれた方、ぜひ観に来てくださいね。
イッセー

オペラ観賞


■オペレッタ『こうもり』は2017年11月22日?26日 日生劇場にて上演予定

京都府立文化芸術会館

 五年ぶりの舞台に、多くのお客さんたちが「お帰りなさい」とアンケートに書いてくださいました!
 感謝です。一番好きな劇場での新作公演、夢ようです。
また京都だけでなく仙台、長野、福井、千葉、遠い所からも駆けつけていただきました。この幸せ者!さらに劇場スタッフのウェルカム職人芸。美しい舞台をこさえてもらいました。

妄ソーセキ劇場

 ラストシーンではなんと星空が出現。そこを地上の邪念や欲望を浄化するように流れ星が横切るんです!ああ、吉川夫人も幸せ者!
 程よい疲れを新幹線が東京に運んでます。車窓に街の灯がゆっくり流れ、そろそろ品川。
「飲んじゃってさー今日」と言いながらリーゼントのアンちゃんが通路を歩いて行きます。「ライブしちゃってさー今日」
それは私です。(笑)
イッセー

京都公演流れ星

妄ソーゲキ 高円寺

ひょんなことから夏目漱石を題材にした一人芝居をやりまして、その面白さにハマり他の文豪たちも覗いてみることにしたのです。
てなわけでこれからやるネタにはそれぞれ元本がありまして、 名前を聞いたらビックリします。

斜陽



まず一話目が太宰治の「斜陽」。
完結した太宰ワールドに大衆を対峙させたくなりました。
思考実験そのものです。

斜陽その1 斜陽その1

機械



小説で読むと自分と他人の意識の差がどこにあるのか、
なんともアヤフヤになってしまうのですが、
この文章を生身の体を使って表現できるかとの挑戦です。

機械その1 機械その2

クローディアス日記



三話目が志賀直哉の「クローディアス日記」。
なんでも我が儘ハムレットが嫌いだったそうで、
大人の立場からクローディアス側となって書いたそうです。
芝居ですから、日記じゃ収まらん!と、ある人物を訪ねます。

クローディアス日記その1 クローディアス日記その2

浅草紅団と雪国



四話目が川端康成の「浅草紅団」と「雪国」がちょこっと。
僕にとって川端さんの魅力は、カタチになって納まる前で足踏みしているところ。
誰がナニしてナンとやらと、くっきり説明できないところです。
ジャンル別からスルリと逃れていく、そんな感じがいいなと思いまして。
で、紙芝居ふう仮面劇にしました。
まだ物知らずの子供時代に戻って、私たちもカタチから逃れたい!そんな試みです。

浅草紅団その1 浅草紅団その2

外套



五話目が次回予告(と言いましてもいつになるやらわかりませんが)、
外国にも手を広げようと思いまして、ゴーゴリの「外套」です。
せつない話ですが、なんとか優しく見守りたいと思います。
本公演では(しつこいようですが、ホントいつになるか分かりませんが)
ガラリと全部変えるかもしれません。
いわば第一稿の初めの部分です。

イッセー尾形

外套その1 外套その2

妄ソーセキ劇場

 昨年の暮れに新宿区主催早稲田大学朝日新聞社共催で大隈講堂にて発表した『妄ソーセキ劇場』を 愛媛県松山に在ります正岡子規記念博物館で再演しました。
漱石さんの小説の副登場人物に焦点を当てたネタですが、その様子を写真でお楽しみ下さい。
                                         イッセー尾形

坑夫


 まずは落語風の写真です。
これがなんと『坑夫』。
異色の小説でして、銅山に誘われる若者主人公の周りには海千山千の男たち。 これらを全部演じたくなったもので、 いっそ落語スタイルとなりました。 いいところで銅鑼が鳴り「お後がよろしいようで」。

坑夫

草枕


 二本目は『草枕』。
丸帽子によれよれ白衣の男です。
美文調の小説ですが中にちょこっとだけ床屋さんが出てきます。
なんでも神田育ちらしいのですが訳あって山の中。
まるで主人公と漫才みたいなやりとりをする魅力的なおじさんです。
反射望遠鏡のデカイ鏡を使ってまして、 朝日に反射して子供のオデコを焼いたことがあります!

草枕

道草


 三本目は松山で初演の『道草』です。
まっ白い顔でちょこんと立ってるターバンおばさん。
主人公が育ての父親に再会してから金を無心され続けるというお話。
面の皮の厚さに腹が煮えくり返るのですが、 一回だけ育ての母親もどさくさに紛れるように顔を出します。
縁は切られたとても高い敷居をまたぐにはそれなりのエネルギーがいただろうと、 そのお常さんの側に立ってみたくなり玄関先の場面です。
目一杯のハレ着で乗り込んだのです!

道草


  四本目は『門』。
学生服にマントで素足。
主人公の弟の小六。
学費が払えず家賃も。
ということで兄の家に厄介になりますが、これが本当に厄介者。
今のモラトリアム生活は全て兄のせい。
じくじくエゴ振りまいて毎日いるもんで奥さんの具合も悪くなっていきます。
そんな小六に当人も実感できぬ悲劇が…。

門

明暗


 最後は『明暗』。
日傘を開いて踊ってます。
このシリーズ最初に演じたいと思いついた吉川夫人です。
決して主人公の足を引っ張るわけではなく、 むしろその足をつかみ踏みおろす場所まで指定するといった具合。
今の言葉で言えばマインドコントロールでしょうか。
心を掌握してます。
文章だけだと悪魔的ですが舞台では可愛いのです。
ということをネタにしました!

以上でありますが、ちょっと面白くなりましてこのまま文豪シリーズに入ります。
またご報告しますネっ!
              イッセー尾形

明暗